チームパフォーマンスはメンバーの関係性で決まる

チームリーダーや部門長の方はなぜ自分たちのチームはイマイチなのか?」とチーム運営に頭を悩ませることも多いのではないでしょうか。
リーダーでなくとも「なぜあのチームは上手くいっているのだろうか?」と他のチームを見ていて思うこともあるのではないでしょうか。

上手くいっているチームは何が優れているのでしょうか?メンバーのスキルでしょうか?

エリートばかりを集めた精鋭チームが結果を残せないという話を耳にしたことありませんでしょうか?つまり、個人のスキルが高いというだけでは、チームのパフィーマンスにはつながらないのです。

チームパフォーマンスを決める「関係性」とは

チームの形成段階を示したタックマンモデルによると、チームが形成された初期は全体のパフォーマンスは上がらずにむしろ下がっていくことが知られています。これは、チームが形成された際に、メンバーの間に怒る摩擦(コンフリクト)によりパフォーマンスが下がり(混乱期)、摩擦が解消されるにつれてパフォーマンスは上がるとされています(機能期)。

新しくできたチームには多かれ少なかれ摩擦は避けられないもの。チームをうまく機能させるにはチーム内の摩擦(コンフリクト)をいかにして収束させていくかにかかっています。

そしてこのチーム内の摩擦を収束させるカギが「関係性」です。

関係性とはチーム内の人と人の間で行われている「コミュニケーション」チームへの「帰属意識」、メンバー間の「感情」や「利害」といった、感情を含んだやりとりの質のことです

チームが形成された初期では、メンバーはお互いのことを良く知りません。そのため、自分の価値観で相手を判断してしまうことで相手を不快にさせるメンバーもいれば、気を使いすぎて、言いたいことを主張できないメンバーも出てきます。チーム形成の初期ではこういったお互いの理解が進まない状態であるがゆえに質の高いコミュニケーションが生まれにくいものです。

「関係性」はメンバーそれぞれ言葉から作られていく

ではどのようにすれば、質の高いコミュニケーションが生まれるチームにできるのでしょうか?その方法の一つとして、まずはメンバー全員に少しでも多く発言してもらう機会をつくる。ことが考えられます。

心理学には、「ナラティブ」という考え方があります。

ナラティブとは「語り」を意味するのですが、人が発した言葉とそれを受け取った人にとって、現実とはその言葉によってつくられているものであるとする考え方です。

チームにおいては、メンバーがそれぞれどのような言葉を使い、その言葉がどのような意味をもっているのか、その言葉を発する背景は何かということが、チームを形作るということです。

メンバーそれぞれのお互いの理解が深まることで関係性がつくられ、組織図の中だけでなく、それぞれの現実としてチームというものができあがっていきます。
このメンバーの言葉をどのように紡ぎだすかがチームリーダーのスキルです。安心して思って話せる場づくり、メンバーへの問いかけといった対話スキルが大切になります。

まずは、リーダーから率先してメンバーが安心できるコミュニケーションの場をつくる

このことが、チーム内の良い関係性を作り上げ、メンバー個人が持っているスキル以上の成果を生み出すチームとなる第一歩となります。

KAKAWARU,LLC
代表 金山 貴宜

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