1on1ミーティングにおける傾聴の誤解

マネジメントの方法としてブームとなっている「1on1ミーティング」。皆様の組織でも導入されているところが多いのではないでしょうか。

1on1ミーティングでは、プロのカウンセラーが使うコミュニケーションスキル「傾聴」が非常に効果的です。「1on1ミーテイングでは傾聴を意識してください」とお伝えしているのですが、たまに

「私の方から話しちゃダメなんですよね?相手の話を引き出さないといけないですよね」

という声をお聞きすることがあります。

そんなことはありません。

傾聴とは「こちらの言いたいことをただずっと我慢すること」ではありません。

では、何をもって傾聴できているというのか?

傾聴は「態度(スタンス)」+「技術(スキル)」で成り立っています。

態度 = 相手の発言を受け止めて尊重し、共感を示す

技術 = 表情やリアクション、質問など

と捉えるとよいと思います。態度を基礎としてその上に技術を乗せていくイメージです。

1on1ミーティングなどの対話の中で、これらの態度と技術一連の流れが「傾聴」です。

一連の流れとは、1on1ミーティングの場で「相手の反応を見ながら繰り出す」ということ。

これは、あくまでも相手が今どう感じ、どう反応するかが先ということ。この姿勢が非常に大切です。

「相手の話を引き出そう」と考えている時点では、相手ファーストになっていないのではないでしょうか。それは誰のための1on1ミーティングでしょうか。

傾聴の目的はその場における「信頼関係づくり」と「相手の話を通して同じ絵を見る」ことにあります。そうすることではじめて、よい質問・問いかけができ、意味ある行動につながっていきます。

1on1ミーティングはビジネスの現場で使われる対話の場です。

傾聴を基礎としながらも、その上で指示や指導したり、助言することが必要な場面がかならずあります。その指導や助言がしっかりと相手に伝わり、行動を変えていけるようにするためにも信頼関係をつくることが必要です。

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